ある男の長崎ホテル朝食体験記

「なあ、今日も手作り弁当なのか?」

「今日は手作りサンドイッチだ」

「バターも塗ってるなんてマメだな」

ふと、大学時代の昼休憩を思い出す。いつも同じやり取りだった。  

今となっては結婚し妻がお弁当を作ってくれるが、あの頃は節約を強いられていた。昼食は手作り弁当で、サンドイッチばかり作っていた。割引の食パンとハムやチーズ、ツナ缶、余裕がある時は卵サンドなど。

最初はただ具材を挟むだけだったが、途中からパンにバターやマヨネーズを塗るようになり、さらに切ったパンの耳は油であげて、酒のつまみなんかにしたりもした。途中から、それが主な目的になっていたフシもある。

今日は珍しく妻と旅行だ。出張以外で県外に旅立つのは久しぶり。長崎での観光の話や、いつも泊まっているホテルの話をすると、妻もぜひ行きたいとせがまれてしまった。

ホテルに到着後、荷物を預け、長崎観光を満喫し、大浴場も堪能した。お休み前の一杯に利用した角打ちもよかった。秋ごろになるとテラスの囲炉裏に炎が灯り、とても雰囲気がいい。

いつもは出張で来る故、朝は忙しく、悠々自適に朝食を食べている暇はないのだが、今回は完全プライベート。少し気になっていた朝食ビュッフェへ向かう。どうやら、ここではサンドイッチを自分で作れるらしい。

入店してすぐにビュッフェコーナーに行き、好きな食べ物を選ぶ。やはり一番最初にあったのは、食パンだった。どうやら、サンドイッチに合うように手作りで作られているらしい。ガラスの向こうで、一生懸命にパンをこねている人の姿が見える。

「なんだかなつかしい気分だ」

大学時代、毎日のように作っていたサンドイッチ。まさか、この長崎、このホテルで、あの頃の青春を思い出すことになろうとは。

席に着くと、そこにはバター・マヨネーズ・ケチャップ・マスタードがおいてあり、自由に使えるようになっていた。なるほど、これらを食パンに塗ってサンドイッチを作れということか。

「バターを塗って、」

「ハムとチーズを挟む」

夢中になってサンドイッチを作っていると、ふと妻が懐かしそうに微笑んだ。  

「あなたいつもサンドイッチ作っていたわね。あの頃を思い出すわ」

妻とは大学を卒業したばかりの頃からの付き合いだ。結婚してしばらく経つが、そういえば、妻とはよくサンドイッチを作ってピクニックに行っていたな。

「帰ったら、近くの公園でピクニックでもするか」

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